2013年7月16日火曜日

Rolex Ref.6294。シンプルながら実は見どころいっぱい。


じわじわくるね、このデザイン。昔はこういうRolexのインデックス、あんまりなんとも思わなかったけど、歳を重ねるごとに好きになってきた。OYSTER DATEでブラックダイヤルってのもいいのかな。そんな一本を今日はヴィンテージロレックスの魅力とともにマニアックにご紹介。



こちらRef.6294は手巻きのオイスターデイト(カレンダーモデル)の二代目。50年代初期に出たRef.6094に続き、すぐにこのモデルになりました。こちらは1953年製。

Ref.6094との大きな違いはリューズがねじ込み式のタイプになったこと。ムーブメントは同じ。


リューズはオリジナルのプラス(+)マーク。これがなかなかない。
ロレックスは50年代初期まではバブルバックのリューズが付いていて、変わっているものが多いけど本当は58年頃まではクラウンにプラスマーク。その後、現行品まで続くクラウンにマイナスマークのリューズが付きます。

さらに言うと、カレンダー付きはこの5.3mm、カレンダーがない手巻きは6.0mmのリューズが付きます。結構細かくデザインされているんですよね。

ちなみにRef.6094はベゼルが取れないツーピースケース。このRef.6294からベゼルが取れるようになりました。そしてベゼル自体も後年のRef.6494に比べて少し厚い気がします。

ダイアルは更に魅力がいっぱい。

まず、このワッフル状に模樣のあるダイアル。このブラックがなかなかありません。
ロレックスの多くのスポーツモデルのスタートは、この1953年。エクスプローラーの1stモデルRef.6350、元祖サブマリーナスタイルRef.6202 ターノグラフなどもこのワッフルダイアルでスタートします。ちなみにこの2モデル共にコンディションが良ければ軽く200万以上します! それでもなかなかないのですが。。
それを考えるとこのRef.6294は同じテイストを持ちながらかなりお買い得、このようなコンディションでも20万円後半といったところです…。でもなかなかありません。

ほかも、ROLXのロゴがエンボス(浮き出し)になっています。インデックスの中に夜光が入ったり、カレンダーの外周に枠が付きます。これすべて50年代までのモデルの特徴です。かなりコストがかかった作りですよね。

カレンダーに枠がつくのでこのドーム風防がよくお似合いで(笑)。
おっと、もう一点、50年台といえばこの赤黒カレンダー。奇数日が黒、偶数日が赤で表記されます。これも58年頃まで、ちなみに50年代中頃までのモデルには全部赤表記のカレンダーもありますよと。

さらにマニアックに言いますと、このOYSTER DATEのRef.6294はキャップ式のダイヤルなんです。ダイアルの裏に二本の足が出ていない構造のことでございまして。


「REGISTERED DESIGN」や


「MODELE DEPOSE」の

刻印が見えます。オイスターケースのロレックスはほとんどが磨かれているので、このような文字が残っているのは非常に珍しい。小キズはたくさんありますが磨きの入っていない証拠で、やっぱりケースはふっくらしてるのががいい。

ちなみに、外周の専用オープナー用のタップ(刻み)ですが、このRef.6294までは外側に切ってあり、Ref.6494からはもう少し小さいオープナーで開けるように内側にタップが切られています。これはこの手のオイスターケースに限ってですが、ボーイズや自動巻き、TUDORなどでも言えることです。古いものは外周タップなのです。


なんだかんだと書きましたが、やはり最大の魅力は、いつまでも飽きることないこの普遍的なケースデザインとダイアルの作りの良さ、日常使用に向いた防水性を持つオイスターケースの使い勝手なのかな。

そして、角度を変えてダイアルを見ることによって様々な表情を見せる素晴らしいダイアル、見れば見るほど良く思えてくる。そしてなんかいい雰囲気のオーラと。

つまり、ウンチクなんかなくしても単純にかっこいい!! これにつきるかな(笑)。。

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